ポップアップ絵本をつくる
ふしぎなとびらとびらをあけるとそこには・・・小さなアトリエの絵本制作はもう30年も続いています。5月6月7月の3ヶ月を使い毎年異なるテーマ設定をして取り組みます。今年(2010年)のテーマは「ふしぎなとびら」です。
絵本は朝お家の前での「普通の日常を表すこと」から始まります。そしてとびらをあけてお家に入ることでこども達の大好きな「非日常の世界」にトリップします。お話しながら毎回一枚の絵を描きます。私はこども達の言葉をその場でパソコンに打ち込みます。こども達が帰ったあと一枚の作品は張り込まれ少しずつ本の形が見えて来ます。アトリエの絵本制作の大きな特徴は始めにストーリーを作らないということです。そうです、こども達は行き先を考えていません。自由に組み立てて行くようにお話が生まれます。
今回のストーリーの終わり方のは、「お家に戻る」こと。さあ、そろそろお家に帰ろうか。という問いかけに一様に、ほっとした表情をみせるのです。絵本に登場する主人公と自分の気持ちとがだぶっているからでしょう。
アトリエでの製本作業を通しハード・カバーのすてきな本に仕上がりこども達の手にもどることになります。
ぽっぷあっぷのしかけを考える
始めはお家のドアがひらく簡単なしかけから始まりページとページを通り抜け異なる世界に入り口を作りました。ページの中心線にシンメトリーになるように箱形を張り込み(左から2番目)それを繰り返すと左から3番目のような建物が出来上がります。右の立ち上がる形も基本はシンメトリーです。前に倒すようにのり代をとって張り込み本を開くと、ぐっと立ち上がります。複雑な立ち上がりも慣れると出来るようになります。